縄文 1万年の美の鼓動@東博 感想

連休の中日の午前中にギターの練習があったので、午後は上野に移動して縄文展に行ってきました。

公式サイトはこちらから。
特別展「縄文-1万年の美の鼓動」(縄文展)


本当はこの写真にある通り、縄文時代の国宝6点が揃う7/31以降に行くつもりだったのですが、夏休み前に1回行っておいた方が混雑を避けられるかなと思いまして…
実際のところは壁際の展示以外はゆったり観られるくらいの混み具合だったので、まあ正解だったかなと思います。

展示そのものも混雑対策がされている空間をしっかり残した形になっていたので圧迫感はありませんでした。
タイミング的なものなのか、目玉である国宝の展示エリアもそこまで混んでいなかったのでじっくり観ることができました。

ちなみにこの日、ミラクエッシャー展は15時前の時点で入場まで80分待ちとなっていました。
国立科学博物館の昆虫展も「中は混雑しています」という張り紙があるのを見たので、さすが連休・夏休み前だなと思いました。
エッシャー展はほんと、早めに行っておいて正解でした…館が小さめなので、並んでしまうのは仕方ないんですけどね。

実物の力を感じる展示

《遮光器土偶青森県つがる市木造亀ヶ岡出土 縄文時代(晩期 前1000-前400年)◎重要文化財

私はこの遮光器土偶の実物観たさにこの展覧会に来ました。
教科書や資料集に載っているものが他にもたくさん展示されているので、細かいことがよく分からなくてもおおっという気持ちになれます。

もちろん細かいことは解説でしっかりフォローされています。
縄文時代が10000年に渡る、というのは他の地域ではかなり珍しく、例えば大陸では紀元前3000-2000年の間にはインダス文明メソポタミア文明、エジプトなど様々な文明が起こっています。
個人的にこんな感じの同時代史がたまらなく好きなんですが、それが展示になっているのが第1会場第3章の美の競演です。

メソポタミア文明のあっさりとした造形美と日本の焼町土器の比較が実際にできるのは面白かったですね。
メソポタミア文明の方ではすでに工房で壺を作っていたらしいので、形そのものを美しく作って数を多く作ることに力点が置かれていたのかな、などと想像しました。
日本の縄文時代の土器からは、もう粘土の特性そのものが楽しい!作るのも楽しい!という大らかな感じを受けました。

そして焼町土器(群馬県、長野県出土)に特に顕著に感じられたのですが、土器ってキラキラしてるんですよ!
最初は見間違いかと思ったくらいキラキラしていたのですが、これは雲母片なのだそうです。
また出土した場所によってキラキラ度合いが違っているので、その辺りを見比べてみるのも楽しいと思います。
国宝でもある有名な火焔型土器(新潟県出土)はあんまりキラキラしていないんですよ!
ああ土が違うのね…という感じで、かなり面白いです。

これは写真では絶対に分からない体験ですね。
何事も気になったものは、詳しくなくてもいいからとにかく足を運んで実物を見よう、と改めて心に誓いました。

余談①お土産

何やらお土産が攻めてると話題になっているようですね。
遮光器土偶キャンディは私もちょっと欲しかったです。
あと、元々手ぬぐいが好きなので遮光器土偶の手ぬぐいはかなりぐらっときたんですけど、残念ながら注染ではなくプリントだったので潔く諦めました。
※手ぬぐいが好きすぎて際限なく増やしてしまうので、注染しか買わないというマイルールを設けています。

デザインは蛍光色のイケイケな感じでものすごく好みだったので残念です。
でもまた行ったら買ってしまうかもしれないですね…それくらいデザインは好みだったんです…

余談②東博グルメ

東博のゲートを入ったエリアには最近、結構色々なキッチンカーが来ているので、密かな楽しみにしています。
コーヒースタンドが来ていたり、クレープ屋さんやホットドッグ屋さんが来ていたりと、ラインナップはその時々で変わるので行くまでのお楽しみなのですが、東博のゲート内の空間は広くて人も少ないのでのんびりおやつや軽食を取ることができます。
基本はベンチですが、東洋館の横にはちゃんとテーブルもあるので、外ご飯に抵抗がなければ割と穴場だと思います。

ちなみに、この日はキッチンカーのひとつにかき氷屋さんが来ていて心惹かれたのですが、展示を見終わった時には店仕舞いをしてしまっていたので残念でした…
やっぱりあまりの暑さで大人気だったんですかね。