トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館

東京国立博物館の本館で行われている、トーハクとびじゅチューン!のコラボ展覧会の感想です。
土曜日の午後に友人と行ってきましたが、思ったよりは混んでいなかったです。
夏休みなので、親子連れがたくさんいて微笑ましかったですね。
この展覧会は色々な体験ができるのが売りですが、比較的スムーズに順番が回ってきましたので、特にストレスは感じなかったです。

チケットの事前準備は注意!

今回のトーハク×びじゅチューン!は特別展ではないため、総合文化展のチケットが必要になります。
総合文化展のチケットは公園入口のチケットショップではチケットを買うことができないので、事前にチケットが欲しい場合はちょっと注意が必要です。

上記の場所で買えるのは特別展の「縄文展」のみになります。
文展のチケットで今回のびじゅチューン!も観られるので、縄文展も一緒に観るよ!という場合なら公園入口のチケットショップで事前に買うことができますが、びじゅチューン!だけを観る場合は美術館の入口まで行って総合文化展のチケット(大人620円)を買う必要があります。

※JR上野駅のチケットショップでは総合文化展のチケットも買うことができます。
ただし駅ナカなので場合によっては行きにくい。

とはいえ、今回は美術館のチケット売場もスムーズに流れていたので、チケットの事前準備にはそこまでシビアにならなくても大丈夫だと思います。

文展の混み具合や感想についてはこちらから。

びじゅチューン!について

びじゅチューン!は、日本・世界の美術作品を題材に、難しいこと抜きの柔らかかつ斬新な視点から作られたオリジナルソングが流れるEテレの番組です。
本放送は水曜午後7:50、再放送は月曜午前5:55と火曜午前0:50となっています。
公式は以下から。

びじゅチューン!」は、世界の「びじゅつ」を歌とアニメで紹介する番組です。むずかしい説明なし。美術作品をテーマにしたオリジナルの曲が、ユニークなアニメーションと共にヘビロテされます。作詞・作曲・アニメ・歌すべてを手がけるのは、アーティストの井上涼さん。ポップな絵、奇想天外な歌詞、忘れられないメロディーが、あなたのハートをわしづかみにします!

「ザパーンドプーンLOVE」

まずは元の曲がこちら。

葛飾北斎富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》が題材となった曲です。
展覧会では、マイクに向かって「ふじさーん!」と愛を叫ぶと、その声量によって波の高さが変わる映像体験になっていました。

子どもが挑戦して「大波」が出るたびに、見ず知らずの周りの大人たちが拍手を送るという優しい世界でした。
さすがにこれは照れくさかったので私達は見学していましたが、子供が挑戦しているのを見るだけでも楽しかったですね。

「雨は愛すが人逃げる」

歌川広重《名所江戸百景 大はしあたけの夕立》が題材の曲です。
※これは公式では上がってないので検索してみてください…

ここでは、この作品が仕上がるまでの工程が展示されていて面白かったです。


体験コーナーでは、ポストカードに上記の写真に出ている雨雲と雨2種類をスタンプして自分だけの雨を降らせることができます。

仕上がりはこちら。
チキって小雨になった私の作品と、開き直って大雨になった友人の作品です。
仕上がり見本もありますし、スタンプの位置のガイドもあるのですが、結構難しいので侮れないです。

「見返りすぎてほぼドリル」とゆるVR体験?

題材は菱川師宣の《見返り美人図》です。


こんな感じで、手の動きに合わせて美人図がぬるぬる動きます。
Vtuberってこんな感じなんですかね…なんか不思議な体験でした。

✳︎✳︎✳︎

他にも色々な体験が出来たのですが、「子どもの発想力」には敵わないとしみじみ思いましたね。
知識で観ることを得た代わりに失ったものも確実にあると感じました。

もちろん、知識を得ること自体を否定する気持ちは全くないんです。
知識があることによって作品どうしの意外な繋がりが見えてきたり、作者の意図を汲めたりということがあるので、そういうことは大事にしたいと思っていますし、今後も研鑽を積みたいです。

一方で、画面だけをパッと観たときの印象や、画面から広がる想像といったものを軽視しがちだったかもしれないなと思いました。
自分の姿勢を省みるいい機会でしたね。
知識と想像力、両輪揃えて美術と向き合っていけたらいいなと思います。

お土産

「ザパーンドプーンLOVE」のポーチと「見返りすぎてほぼドリル」のクリアファイルです。最高。
ポーチはメイクポーチにしようかと思っています。
インパクト大なので、絶対置き忘れないし鞄の中で迷子にならない自信があります。